C-POT、NECとコエドブルワリーの共同開発プロジェクトに小学館の雑誌記事を提供支援
■「人生醸造craft」
「人生醸造craft」は、日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼 CEO:新野隆、以下 NEC)とクラフトビールメーカーである株式会社協同商事 コエドブルワリー(本社:埼玉県川越市、代表取締役社長:朝霧重治、以下 コエドブルワリー)が共同開発したクラフトビールです(2020/7/15販売開始;現在は完売)。

「人生醸造craft」の開発には、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」が用いられています。AIの分析対象として、株式会社小学館(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:相賀昌宏、以下小学館)がこれまでに発行してきたファッション・ライフスタイルなどの雑誌が活用されました。
■雑誌データ提供
今回、提供された小学館の雑誌は、11誌、4000冊超におよびます。この膨大な雑誌データの提供を担当したのが、小学館の出版物のデータ化およびデータベース運用を手がける、小学館の関連会社、株式会社C-POT(本社:東京都千代田区、代表取締役:相賀信宏、以下C-POT)です。
【提供雑誌の詳細】
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雑誌:全11誌
- 『CanCam』『Oggi』『Domani』『Precious』『美的』『和樂』
- 『DIME』『BE-PAL』『サライ』
- 『週刊ポスト』『女性セブン』
- 提供雑誌の年代:1980年代~2020年、約40年分
- 提供雑誌の冊数:4000冊超(*人生醸造craftの分析に使用されたのはうち1400冊)
誌面データをそのまま渡すだけでは、AIの分析に利用することはできません。C-POTでは、2018年から小学館の雑誌コンテンツ群のデータ化を進めており、出版物の一元管理を可能とするシステム「小学館データベース」を用いて、過去に出版された膨大な雑誌データをデータベースで管理しています。
今回のプロジェクトでは、NECの依頼に応じ、以下のような業務をC-POTが担当。小学館データベースの活用により、NEC側の求める膨大な雑誌データの提供を短期間で実現することができました。
【C-POT担当業務】
- 納品データ仕様・対象雑誌・納品量・納期など、NEC側の要望を抽出
- 1に合わせて、対象雑誌データを収集
- 2の対象雑誌データを納品データ仕様に加工
- C-POTでデータ納品環境を構築し、NECに納品

■出版社との連携
今回C-POTが提供した雑誌をNECのAIが解析することにより、クラフトビールを楽しむ順番として一般的な「色・香り・味」の3ステップが数値化され、ビール職人が20~50代の4世代の特徴を4種類のクラフトビールとして表現することが可能となりました。

「色・香り・味」の3ステップのうち「味」については、雑誌の過去データを提供するだけではなく、雑誌編集経験の長い熟練編集者が、AIがデータを学習する際の教師データ作成を担当しました。
【教師データの作成】
- ファッションテイスト(色の系統・甘め/辛めスタイル・フェミニン/コンサバ系など)
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味の指標(甘味・苦味・酸味・ドライ)
- →数百点におよぶファッション画像を分析・分類
- →ファッションテイストと味の指標紐づけ
- →数値化
雑誌を編集したプロフェッショナルが作成した教師データにより、ファッションテイストを味の指標に変換するという、人間の感性・感覚を具体化・数値化することが可能となりました。
C-POTでは、今後も、新たな商品開発・サービス開発に必要な出版コンテンツの提供、出版物の解析のアシスト、コンテンツクリエイターによるデータ解析アシストなどに積極的に取り組んでいく予定です。
C-POTのデータビジネス、データベース利用、および小学館の出版物のコンテンツ利用などにつきましては、下記C-POTのお問い合わせ窓口にお願いします。
※NECと人生醸造craftについては、それぞれのサイトをご覧ください。
本件に関するお問い合わせ先
- 株式会社C-POT
- https://c-pot.co.jp/
- *「お問い合わせ」フォームをご利用ください。
- 「NEC the WISE」(エヌイーシーザワイズ)
- https://jpn.nec.com/ai/
- 「人生醸造craft」
- https://jpn.nec.com/ai/ai_craft/index.html
- コエドビールオンラインショップ
- https://webshop-coedobrewery.com/
- ※「人生醸造craft」は数量限定商品です。在庫がなくなり次第、販売終了となります。
(2020年7月20日時点で完売)